VDT対策:

作業の姿勢や作業時間等の管理を行い、眼精疲労や頚肩腕症候群の対策。

具体的な対策:

1.作業時間 

 ・連続1時間以上の作業とならないようにする。

 ・1時間に10〜15分の作業休止時間を設け、他の作業を行う。

 ・特に他律性の強い業務(データインプット、データ読み取り、ワープロ等)に

 ついては作業 時間、作業休止時間を遵守する。

 ・1時間の作業内に2〜3分の小休止をとり、その場で出来る体操等を行う。

2.姿勢 

 ・椅子の高さを調節できるシナジェティック・チェアを使用する。

 ・必要に応じてフットレスト(足台)を使用する。

 ・画面と顔(眼)の距離を約40cm以上はなす。

 ・ひじの角度を90°又はそれ以上の適当な角度とする。

3.眼・照明 

 ・眼の疲れ、ぼやけ等の愁訴については、眼科医による精密検査を受診する。

 ・まばたきをしばしば行う。

 ・眼鏡が合っていないケースが多く、合っていない眼鏡は代える。

 ・左右の視力差が大きいと眼の疲れが出るので眼鏡で矯正する。

 ・時々遠くの物を見て焦点を合わせる。

 ・眼鏡用視力検査は1回の検眼では不安定なため、出来るだけ別の日、別の時間に測定を行う。(日、時間により視力は異なる)

 ・画面の反射、まぶしさを避けるため、光源(窓、照明等)に対して直角となるよう画面を配置する。

 ・照明にはルーバーや深底蛍光灯を用いる。文字と画面の明るさの割合(コントラスト)は最適(まぶしくなく、読み取りにくくならない程度)に調節する。一般的に、使いはじめや初心者はコントラス トを高く調節しがちだが、過大にすると眼の刺激が強すぎるため適宜低く調節しなおすことが必要。

 ・それでも反射、映り込みがある場合には、目的に合った最適なフィルターを装着する。

 ・老眼等焦点距離の調節力が弱く、焦点が合わせにくい時はVDT用眼鏡(焦点距離が約40〜50cmのもの)をかける。

4.頸肩腕症候群 (腕、肩、ひじ、首等の痛みなど不快な症状)

 ・長時間の連続同一作業を避け、休止時間をとる。

 ・1,2項と同じ。

 ・ひじを中空で保持し続けて作業せず、できるだけひじ・腕を保持台等で支えて作業する。

 ・不自然な姿勢はとらないようにする。

5.ストレス 

 ・他律性の高いVDT作業の場合は、上司、同僚、後輩等との軋轢による精神的負担を少なくする。

 ・職場での不満や不快さを解消するため、よく話し合い、信頼関係を形成する。

 ・気分転換を職場内外で積極的に行う。

 ・周囲の作業環境を整備する。

 ・業務の内容を良く知り十分な訓練を行う。

6.X線 

 ・特に問題ない。

7.皮膚・静電気 

 ・画面に顔を近づけない。

 ・画面を常に清浄にしておく。

 ・部屋の清浄を心がけ、粉じんの発生を少なくする。

8.低周波電磁界

 (電磁波) 

 ・正確な情報を知り、知識不足からくる不安を取り除く。

 ・職場のストレスを少なくする。(5と同じ)

 ・他の電気機器の発する電磁波より低いか同等レベルである。